How to MAKE The First BACK ROLL
初めてのバックロール 3
いよいよ、バックロールに挑戦です。ほんとはイメージづくり、トランポリンでの練習の話も先にしたいのですが、あんまりじらすと嫌われてしまいそうなので、先に進むことにします。それに、そろそろシーズンインという話も聞こえてきましたので。(書いてる今は3月の中旬です。)
はじめてのトライのやり方
前回ジャンプの飛びかたで説明したとおり、バックロールでは幅無しジャンプ(ショートアプローチ)のテクニックを使います。グーフィーの人は左へ、レギュラーの人は右へウェイクを越えて出ます。幅はほんとにウェイクのすぐ横、大きく出てもボートのチャインがつくるスプレイでできる泡の内側までです。
幅無しジャンプで充分練習を積んだ人なら、違和感はないはずですね。ここから幅無しジャンプをするのと、まったく同じ感覚でリラックスしてウェイクに向かってエッジングをします。エッジを深く食い込ませ、ロープが曳いてくれる力を両腕に感じながらそのままウェイクに当たります。飛び出しも全く一緒です。くれぐれも幅無しジャンプの時と同じように飛び出してください。最後までエッジがしっかりたっていれば、ボードが加速して、ボードから先にエアーへ飛び出していく感じになります。幅無しジャンプの場合はここで、ジャンプを成功させるためにボードを押さえにいっていたわけですが、今回はロールですから、そうしません。
飛び出しの時には腰をウェイクの真上に持ち上げることを意識します。同時に前の肩越しに後ろを見る(のけぞる)感じで頭を少し振り込んでやります。これだけです。ロールで回転するための力はこれだけで充分に得られます。もしまわりきらないとしたら、それは回転力が足りないのではなく、滞空時間、つまり高さが足りないのです。高く飛ぶことが何より重要です。そして、あとは早く着水点を発見すること。着水点をしっかり見ることができれば、バランスは自動的にとれます。体が動いてくれます。着水はソフトに。ハンドルは最後まで両手で持っていてください。腕はテイクオフからランディングまで脇を締めてハンドルが腰のまん前、すぐ近くにあるようにキープします。そのハンドルを中心に体がくるりと回転するようなイメージです。
さあ、、できました。おめでとう!!これであなたもウェイクボード中級者の仲間入りです。ご愛読ありがとうございました、、、、、。
え?簡単すぎる?そうかなあ。WBマガジンに載ってる解説だってこのくらいじゃないですか。あっちはお金を取ってるのにこっちはただですからね。けちんぼ?
うーん、そこまで言われたのでは仕方がない。では続きもしっかり読んでね。
陥りやすい失敗について
できるようになってしまえば、バックロールも書いたように実にシンプルなんですが、できるまでにはいろんな失敗を積み重ねてできるようになっていきます。それでは、あらかじめその失敗の可能性と対策を頭に入れておけば、少しは上達も早なることでしょう。
1.心理的な障壁
まず、はじめてのインバーティッドトリックであるバックロールをやる上で、一番障害になるのが、ライダー自身の意識です。やはりいくぶんかの恐怖心がどうしてもあります。なんか、とんでもないかっこで水面にたたきつけられて怪我でもするんじゃないか、という気がすると思います。ですが、これは誰でもそうですから、仕方がありません。とにかく間違いなく空中でまっさかさまになってしまうわけですから。これにはトランポリンでの練習が効果があります。これについてはあとでまた述べることにします。とにかく最初は派手にこけてみんなを笑わせるんだ、というつもりにでもなって、気楽にやってみてください。転んでもそんなに痛いわけでもないんだな、という経験をつんで、慣れていくしかありません。
次に同じように、充分回れないんじゃないか、あるいは高く飛べないんじゃないか、と心配してしまう、というのがあります。これは結果として力みすぎて、飛び出しのタイミングが早くなってしまったり、回ろうとしすぎて、高さが全然でないということになります。
バックロールもインバーティッドトリックも特別なものではありません。全てのトリックと同様に順番を踏んで練習していけば誰でもいずれできます。バックロールだからといって異常にがんばる必要もありません。逆に自分はスノーボード系は苦手だけど、そんなのとばしてロールやったら案外できちゃうんじゃないか、というような期待もまた間違いです。
他のトリックと同様にリラックスしてトライするのが一番です。そのために幅無しジャンプや他のトリック、トランポリンでの練習などを通じてまず体にバックロールの動きを覚えさせます。そして、ビデオやできる人のロールをよく見て、その印象を頭に焼き付けるようにします。さらに、自分がロールに成功する場面をイメージするようにしてください。こうすれば、心理的な障壁は必ず乗り越えることができます。
今回はここまでです。次回は技術的な失敗の例とその対策についてお話しします。
できればシーズンに入って実際にトライする中でぶつかった疑問とかわからないところを質問してもらえると、内容が充実して良いと思います。 97.3/16
P.S.質問を歓迎します。わかりにくいところなどありましたら、補足しますのでメールをください。
Sotaro Inoue
井上 壮太郎
SOTAROS@ocean.or.jp戻る