「真冬の白昼夢」
文/iB 代表 井上 壯太郎
Photo by Tomonari Nibe
iBの地元川越にあるモトクロスビレッジ。
そこへ競うわけでもなく旧いスクランブルマシンが集まって
一日をくつろいで過ごす。
「走り2割、おしゃべり8割」がコンセプトのイベント。
願ってもないチャンスに今回ももちろんiBはみんなで参加しました。
今回のマシンはCL50改88cc.ここまでボアアップするとスリーブが薄く
なってしまいます。
そこで贅沢にスリーブ素材に7N01を採用したICBM®特別仕様を選択。
7N01は鉄と同等の強度を持ったアルミで、F1マシンなどにも採用されています。摺動する内径はメッキによって圧倒的な耐久性を持つものの、素材そのもののアルミの強度が鉄よりは落ちるというのがアルミメッキスリーブの唯一の弱点と言われていましたが、7N01の採用でそれさえも克服できてしまいます。
ということで、今回は7N01の耐久テストも兼ねての参加です。
iB Lady あやさんに送られて、コースイン。
そうは言っても、愉しんで走るだけですけどね。
順位をつけるわけでもないので、ほんとうに自分のペースで愉しく走れるのが、このイベントの素敵なところです。
おかげでもう僕は最高に愉しく走り回ることができました。
最近僕はバイクだけでなく、人と競い合って順位をつけるというようなことにあまり興味が持てなくなってしまいました。
僕らが愉しいのは人に勝つこと?
そんなことより、バイクと自分がひとつになって愉しむこと、そのこと自体の方が遥かに心ときめくことのように思うんです。
大競争の20世紀はもう過去のこと。もう20年以上も昔に終わっています。(時代錯誤な隣国などがまだ全て消え去ったわけではない、とは言え。)
我々は「協調の21世紀」をいま生きているんです。
人類が切磋琢磨して急成長しなくては勝てない敵はもうどこにもいません。人類は地球上最強の種になっていて、コロナ禍にも、地震にだって負けないし、貧困もきっと克服します。ライオンに食べられちゃうことだってもうないでしょう?
人口は20世紀の間に15億から60億にまで増えました。(それを支えたのがエンジンだと思います。)
今80億になって、これもそろそろ自分達で増えるのをやめて頭打ち。これ以上の極端な増加は止まるようですよね。(日本はそこでも最先端です。)
今80億になって、これもそろそろ自分達で増えるのをやめて頭打ち。これ以上の極端な増加は止まるようですよね。(日本はそこでも最先端です。)
最大の問題・温暖化だって自分達自身のやり方一つですからね。
残った敵は我々人類自身しかいないんです。このことが20世紀以前と21世紀の大きな違いなんです。
もうすぐ多くの人がこのことに気づきます。わかっている人たちはもうとっくにわかっています。
ですから、むしろ人類がみんなでペースダウンすることで、協調して問題を解決すればいいだけなんです。
そんな世界のあり方は当然スポーツやレジャーのあり方にも影響します。
目を三角にして敵を倒して勝ってみたところで、だれも褒めてくれない。そんなことはもうカッコよくないんです。
誰もが夢の舞台と憧れたオリンピック(大競走の典型)にさえ反対する人がいるのが現代ですよね。
1964年の東京では考えられなかったほど、人類はすでに進歩しているんです。
1964年の東京では考えられなかったほど、人類はすでに進歩しているんです。
サッカー競技に勝ったチーム以上にスタジアムを清掃するファンに世界が反応したのもそのためではないでしょうか。
F.E.S.Mの会場のあっちにもこっちにもに掲げられている「SLOW DOWN」の看板のほんとうの意味をあなたはちゃんと受け止めましたか?
もちろん走るだけじゃなくて、みんなでのんびりおしゃべりも愉しみましたよ!
大澤部長担当のポトフもイベントで用意してくださったランチもとても美味しい!!
真冬といっても走れば汗をかくくらいですから、かえって快適なくらいです。
真冬のアウトドアでくつろいで過ごす一日。
大好きなバイクに乗って、大好きな仲間と過ごす休日。
これが真冬の白昼夢でないとしたら、なんでしょうか。
ああ、もう夏の9th.が待ち遠しい。
日程も7月30日に決定したそうですよ!
主催のM&M's御林さん。
参加者によるフリーマーケットも楽しめます。
僕は今回BULTACOのヴィンテージシャツをゲットしました。
「エンジンで世界を笑顔に!」 (株)井上ボーリング