2022.10.01
エンジンと共に生きた
趣味も仕事も。
text&photos: Sotaro Inoue
(President of iB)
model: iB Lady AYA
いつまでも続くのかと思っていた今年の夏は
まぼろしのように消えてしまいました。
今月の初めにはまだこんなことをしていたのに。
10/1 iB Lady あやさんにボートが置いてある鹿島まで付き合ってもらって、
撮影をしてきたんです。
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48年前、大学に入学して友達とキャンパスを歩いていると、
突然両脇を屈強な男達にに抱えられて、地下の部屋に連れ込まれました。
部活の勧誘でした。
2時間説得されて、僕は面倒になって入部してしまいました。
それが水上スキー部でした。
大学でスポーツをやろうなどとは考えてもいませんでした。
ところがやってみると元々バランススポーツが好きだった僕には、
水上スキーはぴったりのスポーツでした。最高に楽しかったんです。
同期の男たちとは気が合ったし、女の子たちはみんな美人でした。
そのうちの一人は今も僕の妻です。
それ以来、今も水上スキーを続けています。もう半世紀近くにもなりますね。
選手としては全日本学生でトリック1位、全日本選手権総合6位、
途中でウェイクボードも始め、世界選手権ベテランズクラスで2位に。
55才の時には終生のライバルと競って全日本水上スキーシニア IIトリックで優勝もしました。
それにしても、大学の部活動でエンジンを使うものなんてどれだけあるでしょう。
自動車部を除けば、ちょっと思いつきません。
水上スキー部に偶然入った、というのも内燃機屋の息子に生まれた
僕の宿命だったのかもしれません。
オートバイ・クルマそれにモーターボート。
僕の人生は趣味も仕事も全てがエンジンなしには成立しないものになりました。
今も鹿島MGマリーンにはウェイクボード用と水上スキー用2艇のボートが置いてあります。
かつては iB スポーツ事業部としてこの2艇でトーイングサービスを運営していました。
写真はスキーボートの方でSki Nautique ’98 “BODY GLOBE Edition”
世界で6艇だけ造られた、その当時はフルオプションの豪華艇でした。
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僕はできることなら命ある限り水上スポーツを続けたいと思っています。
もう以前のようには滑れませんけどね。
水面をスキーやボードのエッジで捉えて滑っていくことが好きなんです。
青色だけでできたシンプルな世界の中で。
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iBの製品はどれも速さを求めていません。
求めているのは「刹那」ではなく
「永遠」です。
永遠の輝きに向けて。