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モータージャーナリスト先川知香さんが観たiBのほんとうの姿

 
 
2018.07.15

先川知香の乗って感じた! 第10回。
     --Let's レン耐!


サーキットでは膝を擦り、愛車Z250ではツーリングを愉しみ、
トライアルにも目覚めた知香さんが、なんと!
 
 
ライディング恐怖症を克服?!?

 
 

原因不明のトラウマにより、バイクに乗る事が怖くなってしまった私でしたが、実はトライアルの練習会に参加した翌日、元 WGPライダーで現在はレーシングドライバーとしても活躍中の青木拓磨さんがプロデュースするミニバイクの耐久レース、『レン耐』に参加する事になっていました。
 
レン耐は数年前に 1度出た事があって、その時の記憶だとマシンはエイプ 100
足つきもいいし、開催場所もサーキット秋ヶ瀬というミニバイクコースだし、乗れるはず!!そう思って参加を決めたけど・・・不安すぎる。
 
「でも、乗りたい!!」
 
そんな、複雑な気持ちで現地へ。
誘ってもらったチームの人たちと合流して、マシンとも初対面。

 
「あれ?エイプ 100じゃなくて、グロム 125???」

今までの私なら、そんなに大きな問題じゃないはずの、この 2台のマシンの違いも現在の私にはかなり大きな問題に感じます。

エイプとグロム。
車高やシート高などを数値で見ると、大差はないように感じるかもしれません。
しかし、グロムはエイプに比べてシートやタンクの幅が広い事により、足つきやライディングポジションなどが、かなり変わってきてしまうのです。

「え?そんな事?」

そう思った人がほとんどだと思いますが、トラウマ状態に陥っている私にとって、この「想定と違う。」という事が、何よりも不安なのです。
とはいっても、今回のレン耐は 12時間の耐久レース。ここまで来て走らない訳には行きません。
 

 
バイクに乗っていて楽しかった記憶と怖いという記憶が入り混じって、走りたいけど不安でしょうがない。
そんな私の気持ちとは裏腹にブリーフィングが終了し、まずは練習走行へ。
 
初めて乗るグロムにまたがって、コースに出ていきました。
 
「あれ?意外に怖くない。」
 
グロムは、ミニバイクレースで使うマシンにしては少し車高が高く、コーナリングで寝かし辛い形をしているので、慣れていないという意味での乗りにくさはありましたが、トラウマ状態になってからバイクに乗ると感じていた恐怖は、あまり感じませんでした。
 

レースは 19:30スタートの、翌朝 7:30チェッカーという 12時間耐久。しかも、前半は左回り、後半は右回りと途中でコースレイアウトが変わります。
 
チームは、転倒があったものの順調に周回を重ね、私のスティントに。
ドキドキ。
 
 
「あれ?やっぱり平気かも。」
初めて乗るバイクでの、初めてのナイトレース。真夏の暑さでヘルメットの中が汗だくになり、汗が目に入るなど通常の状態でも怖いと思う要因はもちろんありました。
 
「でも、楽しい!!」
 
 

そこから、チームメイトと何度かのライダー交代を繰り返して無事チェッカー!
怖くて全く走れなかった前日のトライアルが、嘘のように楽しいレースになったのです。
 
バイクに乗る事へのトラウマが消えたのかは、まだわかりません。
サーキットでの走行は、そこにいる全員が走る方向やレイアウトが決まっている事や、予想不可能なアクシデントが起こりにくい事など、一般公道や未舗装路より安全だから怖くなかった可能性も大いにあると思います。
 
でも、こうやってサーキットで走っている時のバイクをコントロールしている感覚が、私は大好き。
その気持ちだけは、完全復活!!!やっぱりバイクって楽しいと思える 1日になりました。
 
 
復活の兆しをつかんだようで、よかった!!(^o^)
 
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