第6回 えびちゃんカップ 2002
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2002.11.9-10 於鹿島SOTARO's

雑誌上でも紹介されていたように、2002年は海老原洋子にとって人生の大きな節目の年となった。結婚、出産を経てまたひとつ人間的に成長した「えびちゃん」にとってのえびちゃんカップとは。

日本のウェイクボードの草創期から常に第一線のトップライダーであった海老原にとって、今年はウェイクボードをちがった距離感でみつめることができた貴重な一年であったようだ。彼女ははじめて出た大きな大会が全日本大会で、しかもそこで優勝してしまったという。「大会を初めて観客としてみた」という彼女の言葉が示すように、彼女はふつうの人とはまったく正反対の出発点からウェイクボードを始めたのだ。プロとしての活動を経て、そして今、普通の人になってウェイクボードが自分にとって何だったのかを見きわめようとしている……。


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昨年も最終戦の全日本までツアーチャンピオンを争って大接戦を演じた海老原だが、今年はもちろん大会への出場はしていない。それでも「えびちゃん」の人気とその影響力を知る各スポンサーは「えびちゃんカップ」の開催には快く多大な協賛をしてくれた。

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また、イベントには関東の様々なチームから、陽が短いこの時期のワンデイイベントとしては限界に近い52名ものウェイクボーダーが集まって、エクスプレッション形式でライディングを楽しんだ。


点数を決めるのはもちろんえびちゃんと、今年はワールドでも活躍、各方面からの注目度も高い松本進吾プロ。一日中ボートに乗り熱心に参加者に声援を送りながらの採点だった。採点といってもいわゆるジャッジングではなく、いかにウェイクボーディングを楽しんでいるか、が評価のポイント。えびちゃんと観客に向けて果敢に自分の個性をアピールしようとするみんなの滑りをふたりも愉しみながら採点していたようだ。

SOTARO's所属の塩田清美プロ(うめ)と進吾のデモに加え、昼休みにはなんとぶっつけ本番でえびちゃん自身が復帰ライディングを披露。はじめは「寒いからイヤだ!」などと言っていたものの昼前からベタベタになった水面を見ると、じっとしてはいられなくなってしまったらしい。1年ぶりのライディングとあって、インバートをたて続けにメイク!というわけにはいかなかったが、ひさびさに鏡のような鹿島の水面の感触を楽しんだ。
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日没が4時半と早いため、黄金色に染まる常陸利根川のかなたに沈みゆく太陽との競争ですすめられたイベントも無事に最後のエントラントまで終わらせることができた。
ビギナー最優先のえびちゃんカップとあって、表賞も全てビギナークラスの「たまご組」から。いい賞品から自分で選んで持ち帰るという方法で多くの賞品が参加者全員に贈られた。
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表彰式のさなか、参加者全員から復帰を祝う大声援と拍手を受けて、かすかに目を潤ませていた海老原洋子。技術的に優れた女性ウェイクボーダーを探せば日本にもたくさんいるに違いない。しかし、「えびちゃん」のような存在感を示すウェイクボーダーをもうひとり見つけるなどということは誰にもできないことだろう。
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後進の女性ライダーやビギナーを大切にし、その人たちに少しでも多くウェイクボードを楽しんでもらおうと、海老原洋子がこだわり続けて開催してきたイベントがこの「えびちゃんカップ」だ。はじめてウェイクボードから離れて過ごした今年も、こうして多くの人にイベントを楽しんでもらうことができた。
いままでの海老原洋子というひとりの女性にとってウェイクボードがなんであったのか、今の齋藤洋子にとってウェイクボードはどんな位置を占めるのか、それは彼女自身にしかわからない。だが、「えびちゃん」はまちがいなくみんなと一緒に来シーズンからもウェイクボードの活動を続けていこう、という強い気持ちを再確認していたようにみえた。
*その証拠にどうやらイベントの翌週も鹿島に来て滑っているらしい……!えびちゃんが練習の虫なのは知ってるけど、ほんとにほんとにウェイクボードが好きなんだね。 report; SOTARO
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えびちゃんからのメッセージ

今年で第6回になった(えびちゃんカップ)もスポンサー方々の御協力そして、たく
さんの仲間に支えられ無事に行う事が出来ました。とても多くの参加者も集まってく
れて本当に嬉しく、楽しくとても充実した1日を過ごす事が出来ました。
今年1年を振り返って、、、今年は私にとって大きな転機の年でもありました。 
結婚、出産。。。と今までウエイクをやってきてこんなにもウエイクをやらなかった
ことがなかったので、いままでとは違った時間を過ごしました。妊娠中、何戦かの大
会に観戦と言う立場でいき、これもまた初めての経験だったし、出産というとても貴
重な体験もしました。今、私のベビー慶悟が誕生し今までとは違った考え方になり、
自分も1つ大人になった気がします。
これからももちろんウエイクを続けていきますが、これからは、去年までのウエイクライフではなくまた新たに、新しいウエイクライフで活動していきたいと思っています。これからもよろしくお願いします”
そして皆さんもがんばってください!
p.s
来年も(えびちゃんカップ)やりまーす”お楽しみに。。。。